2016.02.04

2Dデザイナー 3Dデザイナー 求人記事に違いを付けないと採れません!

Traditional and digital art
私はラクジョブ運営会社にもう7年勤めていますが、毎年ハッとさせられることが度々あります。以前も書いた「求人写真はダサくしないとダメだ」も、最初からわかっていた訳では無く、たまたま発見したことでした。そして今回改めてお伝えしたいのは「2DCGデザイナーと3DCGデザイナーの募集の違い」についてです。

参考記事

アニメゲームマンガ 求人 採用成功法 求人写真はダサくしろ?

Younfg funny man wearing glasses sitting at table working on laptop名前は似ていても全く違うデザイナー気質

「2DCGデザイナー」「3DCGデザイナー」はどちらも「デザイナー」としてまとめて呼ばれがちです。お問い合わせの際、欲しい職種を伺うと「デザイナー」と返ってきて、「それは2Dと3Dどちらですか?」と改めて質問させていただく場合が8割くらいです。それほどにほぼ同一と見られている「デザイナー」。これは私達が延べ5000社以上の会社さんを訪問し、500以上の求人記事を書いてきた結論としてなのですが、2DCGデザイナーさんと3DCGデザイナーさんは、その人材の傾向にかなりの差が見られるのです。

もちろん全ての2D/3DCGデザイナーさんがそう、という訳では無くあくまで5000社を見た上での経験則ですが、それぞれの職種の方の趣味傾向、好む話題や仕事上気にする点なども検討した上で記事を作る必要があります。例えば3DCGデザイナーの方は2DCGデザイナーの方よりもアウトドアな趣味を持つ方が多く見受けられ、就職先を選ぶ際にもインドアな雰囲気より仕事で何が出来るかを重視する傾向がありました。一方で2DCGデザイナーさんの場合は在宅で仕事をすることもあるため、最も重要視するのは人間関係。息が詰まりそうな仕事場はちょっと・・・というご意見をよくいただきます。ここからは実例を元に「応募が来る2D/3DCGデザイナーの記事」について考えてみましょう。

Business man with social media connection background2DCGデザイナーはなぜ職場の雰囲気を重視するのか?

2DCGデザイナーと3DCGデザイナーが、同じ「デザイナー」なのにも関わらず全く傾向が違うのは理由があります。それは彼らがそのデザイナーを志すようになった環境や理由。2DCGデザイナーを目指していた人は小さい頃から絵が好き、というタイプが多く、デジタル作画を覚える前から紙に絵を描いたり、同人活動をしたりという方が多くいらっしゃいます。個人でも活動しやすく、すぐに始められることから2DCGデザイナー(志望)の方は多いことが第一の特徴。少しでも実力があれば、ソーシャルゲームのイラスト制作を依頼されたという経験もあります。

イラスト制作会社を使ったイラスト制作は、基本的にデザイナーの方が名前を登録したイラスト制作会社から、直接依頼を受けて在宅で制作を開始します。この際にイラスト制作会社は、クライアントである発注主の注文をうまくデザイナーに伝え、細かい部分を修正して行く必要があります。そのためコミュニケーション能力や、何度も問題点を認識して修正するということを1人でコントロールできる能力がデザイナーには自然と必要とされます。それだけでなく、発注主とデザイナーの間を取り持つ役目を持つイラスト制作会社側のディレクターにも恵まれないとなかなか大変な思いをして作品を仕上げることになります。

Business man running away from a huge hand conceptある2DCGデザイナーが大手からのオファーを断った理由

全ての2DCGデザイナーさんがこうとはもちろん言えませんが、彼らが「働く環境」「一緒に仕事をする人」を気にするのにはこういった背景もあります。以前ラクジョブを通じて、ある2DCGデザイナーさんが中小ゲーム開発会社に採用された例がありました。その方は以前大手の有名SAPさんに務めており、他のSAPさんからも「是非うちに!」と2〜3社声をかけられるほど実力があったのですが、最終的に30名未満の下請け会社さんに入る事を選びました。

理由を伺ったところ「以前務めていた職場は大手ではあったけれども、私語禁止で一切話すことができず、自分の絵がどこに使われているのかもわからなかったし、別部署の知り合いが連絡も無く突然辞めていたりと怖かった。今回採用が決まった会社さんは話しやすく、面接の時も話が弾んだ。何より求人記事で皆さんが笑いながら仕事をしている姿に惹かれた」というご意見でした。たしかにこの方が入社した会社さんは、社内風景を多く掲載しており、守秘義務もあったことから制作物の写真はあまりありませんでした。この方は入社後3年経った今でも同じ会社で活き活きと働いています。

Contemporary Casual Corporate Office Support Concept3DCGデザイナーは「こだわり」に興味がある?

さて、一方3DCGデザイナーですが、こちらは2DCGデザイナーに比べてまだ若い職種です。3DCG黎明期にCGを作っていた・・・という人は、今でもまだ40代くらいという若さです。「絵」という意味では壁画の時代から存在していた2Dに対し、3Dはまだ敷居が少し高いのが事実です。3DCGソフトウェアを使いこなすにはデッサンなど2D的な知識も必要ですし、そもそもソフトウェアを手に入れるという次点で少し手が出しにくいものです。現在3DCGデザイナーとして活躍/志望している方は、基本的に専門学校でまず技術を学んでいます。映像制作などになれば更に突っ込んだ技術や知識も必要になるため、2DCGデザイナーより人数が少ない事も目立ちます。

また、3DCGデザイナーになった方にお話を伺うと「ゲームが好きで」という理由以外に「映画が好き」「映像制作に興味があった」など、アニメや漫画ではない趣味がきっかけになった方が多めです。「CMの演出」「SF映画のCG」「海外アーティストのPV」など、幅広い「映像制作」自身に興味があるのが3DCGデザイナーさんの傾向です(全て、ではありませんのでご注意を)。そのため先ほどの2DCGデザイナーさんのように「職場の環境」より「どんな作品(映像)を作れるか」について重視する方が多くいらっしゃいます。社内の雰囲気を全く載せないというのはやりすぎかもしれませんが、「どんな映像が作れるか」「CGクリエイターとしてどんな成長ができるか」を強調してあり、作品の画像が多い記事には、応募が増えていくようです。それが美少女であれ、ロボットであれ、「こだわって映像を(作品を)作っている!」という気合いをいかに記事から伝えるかがミソとなります。

一言でまとめると、2DCGデザイナーの場合は会社の雰囲気、アットホームさをアピールすること、3DCGデザイナーの場合には技術など職人的な知識、仕事内容についてアピールすることが効果的です。もちろん2DCGデザイナーさんも仕事内容は気にしますし、3DCGデザイナーで職場の雰囲気を全く気にしないという人はいませんが、傾向としてこういった記事の方が応募が多くなる、ということですね。

人材の傾向に合わせた求人はかなり大事

今回の話は2D/3DCGデザイナーさんに絞りましたが、実際プログラマーやエンジニア、ディレクター、プランナー、プロデューサーなどなど職種によって全く求人記事は作り方が違ってきます。記事だけでなく写真も全く違ってきますので、求人費用を無駄にしないためにも気をつけてみてください。どの職種にどんな記事?という詳細についてはお問い合わせ頂ければお答えする事もできますので、下記より気軽にどうぞ!

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PROFILE

平田 悠貴 ビ・ハイア株式会社副社長

平田悠貴

ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。