2015.12.22

アニメゲームマンガ業界 営業コラム 何社に当たったら「太い案件」が手に入るのか?

営業活動は、アニメゲームマンガ業界の社長さんが苦手とする仕事です。・・・というか、この営業活動が大好きです!というお話はあまり聞いた事がありません。良いところまで検討してくれていたのに他の会社に契約が決まってしまったり、あと一歩なのに発注側の連絡をずっと待たなければいけなかったり・・・長い付き合いの取引先であればあるほど、開発を重ねるほどに予算が減らされてしまう等、困ったという話は枚挙にいとまがありません。

いつまでも待っていられない・・・

いつまでも待っていられない・・・

ビ・ハイアはアニメゲームマンガ業界、そして3DCG制作の映像制作会社さん、パチンコ・パチスロといった遊技機開発会社さんと10年来のお付き合いをしています。そんな中、設立初期から行っているのが「企業間マッチング」。前述のような「営業が苦手」という会社さんに対して、最適な会社さんを見つけるというサービスです。初期は交流会(現TOP300サミット)で簡単に行う程度でしたが、あまりの希望の多さに途中から有料化しました

ご紹介コンサルサービス「ラクビジ」のご説明は別の場所で。。

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この仕事をしていると、アニメゲームマンガ業界における営業の傾向が見えてきます。例えば私達が現在企業マッチングのサービスをご提供している企業様の業種で多いのは下記の通りです。

1.ゲーム開発会社
2.3DCG制作/アニメ制作の映像会社
3.イラスト制作会社

そしてこの中で仕事が決まりやすい順番はと言うと

1.イラスト制作会社(平均3社ほどの紹介で案件決定)
2.3DCG制作/アニメ制作の映像会社(平均5社ほどの紹介で案件決定)
3.ゲーム開発会社(平均8社ほどの紹介で案件決定)

となっています。
おわかり頂けますでしょうか。社数順とはちょうど反対になりました。これは何故かというと、それぞれに合う案件の平均単価と平均案件期間が全く違うからです。以下は弊社がこれまでご紹介し、ご紹介から1年以内に成立させてきた案件の平均データです。

・イラスト制作平均単価:1枚8万円前後×20枚 平均案件期間:1ヶ月半
・3DCG制作/アニメ制作平均単価:人月70万×3人 平均案件期間:半年
・ゲーム開発平均単価:人月65万×10人 平均案件期間:8ヶ月

わかりやすく言えば「安く短い仕事ほど早く決まる」のです。

大きく高額な仕事をはじめから期待していませんか?

大きく高額な仕事をはじめから期待していませんか?

ゲーム開発案件であっても3ヶ月くらいの即日案件、出向65万などであれば決まりやすいのですが、メーカーからの大きな案件ともなると1億円を超えるものも少なくありません。実際、こちらで引き合わせをしてから馬が合ったメーカーと開発会社が様々なトライアルを経てはじめて1億円以上の案件を請け負ったのは出会ってから2年後、という例もありました。企業同士のご紹介をします!という場合に必ず期待されるのが大手企業との出会い、太い案件の確保ですが、新しくすぐ決まる案件というのはまず低額のものから、ということを心にとめて頂ければと思います。現にラクビジの中で14社の遊技機・アニメ元請け会社・ゲームメーカーと仕事になりました!という会社があったのですが、全て合わせても8000万円くらいの仕事であり、仕事の内容と言うよりは「今後の仕事の架け橋」として役に立てて頂きました。

開けてみないとわからない案件。。期待しすぎには注意!

開けてみないとわからない案件。。期待しすぎには注意!

こういった事からも「太い案件」への道は近道ではないということがわかります。しかし、それでも平均5社に会うことで小さい仕事に繋がり、そこから大きな仕事への足かけとすることは無理な話ではありません。新規の営業を行う場合はこのようなデータを胸にしまっておくと、安心して沢山回れるのではないでしょうか?

PROFILE

平田 悠貴 ビ・ハイア株式会社副社長

平田悠貴

ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。