2016.03.29
【アニメゲーム漫画業界就活シリーズ】説明会で質問をした方が良いのか?
「何か質問」が無いと不合格になる?
「最後に何か質問はありますか?」これはあらゆる企業の面接や説明会で企業側から投げかけられる質問です。皆さんはこういったとき、質問をしていますか?質問をするとしないであれば、何かしらは必ずした方が良いでしょう。しかしそれは自分のためではありません。就活における質問とは、常に他人のためのものでなくてはならないのです。
企業説明会では質問をする際に名乗る人がいます。というか、基本皆さん名乗るようです。しかし悲しいかな、企業側は基本誰も覚えていません。「本日は貴重なお話をありがとうございました」という前置きについても、結局本当にそう思っていなければ単なる社交辞令。別に話した側の企業としても喜びはしません・・・。企業から特にそう言った名乗りを求められていないのであれば、全て吹っ飛ばして質問だけしてもOKなくらいです。この「質問」は就活や社会人としてのポイントが詰まっているトピックなので、今回は取り上げてみました。
人は、心理的に不安要素についてより注意を払う傾向があります。就活の際の企業で言えば「良い質問、無難な質問をしてきた人については覚えていないが、悪い質問をした人については高確率で覚えている」というものですね。「あの変な質問した学生、誰だっけ?」「学校名が××で、履歴書もていしゅつしていたよ」「ああ、この子か・・・じゃあ選考は通さないでおこう」という流れは説明会の後でよく見られます。こう聞くと怖くて質問などできないかもしれませんが、これは「してはいけない質問」を踏まえていれば難しい話ではありません。
「してはいけない質問」とは、自分に関する質問です。質問の中で自分語りが多い、自分の説明ばかりする、質問がシンプルでない、といったようなもの。例を挙げれば「私は××で〇〇を学び、××といったことに興味がありますが、こういった私にちょうど良いような仕事は御社にありますか?」というようなものですね。これや、これの派生形は意外と多い。企業側はあなたのために仕事を用意しているのではありませんから、答えるには答えますがこういった質問をしてきた人は基本的にアウトです。自分語りは、自らに自信が無い人が陥りがちなパターンです。しかし企業というのは学校と違って救ってくれる存在ではありません。既に自立している人材として皆さんは扱われますので、「自分の境遇を救って欲しい」というアピールの質問は役に立たないのです。
誰のために質問するのか?
しかしそもそも「質問」とは「自分のわからないことを知るためにするもの」・・・どう転んだって自分のためになってしまうのでは?という意見もあるかもしれません。しかしそれは間違い。実は説明会でも面接でも、質問をする理由は「他人のため」なのです。少なくとも説明会は企業とあなたの一対一ではありません。企業と学生大勢での対話の場所です。そこでの質問は、説明会に参加している学生にとっても意味のある有用なものでなければ、大勢の前でマイクを採る意味が無いのです。ですから説明会での質問は「説明がされなかったが、就活生が皆気になっているであろう部分」について聞いてみてください。それは別に企業に取ってものすごく印象的な質問にはならないかもしれません。どちらかというと「他人のために考える」ということの訓練です。この訓練は後々、面接でも役立ちます。
面接でするべき質問とは?
面接は、企業とあなたの一対一の場面です。どんな動きや言葉も企業の印象に残る場面。ここではどういった質問をすればすればいいのかというと、やはり「他人のための質問」です。ここで言う「他人」とは企業です。企業に取って自らは役に立つ人間なのか?こういう状態で役に立てるか?こんな時はどう役に立てば良いのか?といった、「企業のための質問」をしてあげてください。ここでも「会社は私に何をしてくれるのか?」「会社はちゃんと自分を守ってくれるのか?」という自分本位な質問は悪印象しか与えません。
就活は人の為と思った方が上手く行く
どうでしょう。質問についてのまとめ、ちょっとそれは厳しいのでは・・・とか、おかしいのでは・・・と思いましたでしょうか?実はこれには意味があります。皆さんが会社に入ってやることは「人のために働く」です。会社自身が尽くしたいと思っている消費者のために、あなたが自らの力を投下する。それであれば就活とは、そんな会社のために自分という戦力を売り込み、投下させて上げるためのプレゼン大会なのです。自分が何を得るか、ではなく仕事や就活を通じて何を与えられるか。その視点に立った時点で、あなたはもう何歩も先を行った社会人となり、就活生となれます。
社会人になって自立するということは、自分の持つ不安要素は自分で取り除くという意味です。それは「不安要素を企業に取り除いてもらうようお願いする」ことではありません。企業だってさまざまな不安要素を抱えながら、それを何とかしようと動いています。あなたも胸を張った社会人になるために、「質問」という簡単な作業から、自立を始めてみてください。