2016.03.15

フリーランスの求人を求人広告ですると得するワケ

shutterstock_140334193求人広告で派遣人材を探す、は意外と多い

求人広告と人材派遣。求人広告は採用、人材派遣は派遣事業です。派遣は、そこから人材紹介→採用へと繋げる事もあるので、求人広告に対し、場合によってはライバルのように見る方もいらっしゃるかも知れません。しかし、実は派遣会社と求人広告はとても相性が良いのです。

これまでラクジョブでは数多くの派遣会社様から人材の採用についてご相談を頂き、実際に掲載してきました。この業界なら誰もが知っている大手企業や、上場している会社さん、某ゲームメーカーの子会社さんなどなど・・・大手の会社さんからは特にご相談を頂きます。採用した人材は、派遣会社の営業等を行う社員では無く「派遣人材」そのもの。つまり、自社で流通させる人材を求人広告で募集するということです。でも派遣会社において人材はある種大事な「商品」ですから、あまり採用に高いお金をかけるわけには行きません。それでもラクジョブにご相談が殺到するのは何故なのでしょうか?

shutterstock_185876102コスト的にはプラスなのか?

基本的に求人広告で採用されるのは正社員です。一度採用したら1年、2年・・・その後もずっと働いてくれる人を採るために求人広告は使われます。一方で派遣会社の場合、それが紹介予定派遣(派遣された先で人材が採用されるパターン)であれば、採用されてしまえば成功報酬は発生するものの人材自身はそこで派遣会社から離れてしまいます。そうでない一般派遣であっても、派遣の人材が他社の正社員のように40,50歳になってもずっと派遣会社にお世話になる、ということはあまり多くありません。世間はどうしても20〜30代の人材を求めるからです。こういった状況を踏まえた上で、果たして求人広告で派遣人材を採用するということは効率的と言えるのでしょうか?

例えば、ここに2ヶ月100万円で出せる求人広告があったとしましょう。この求人広告で人月60万の人材が3人採用できれば、求人広告の費用は3名を1ヶ月働かせれば売上的にはお釣りが来ます。実際、プログラマーなどは80万円超えの人月もザラではありませんから、1〜2人で充分とも言えます。利益で考えれば、人材によって報酬が違うので平均的な意見しか述べられませんが、人月60万の人材3人であれば2〜3ヶ月で求人広告の費用はペイするでしょう。これは一般派遣の場合です。

一方紹介予定派遣の場合は、2ヶ月100万円の求人広告を出した場合に年収500万のディレクターが採用出来たとしましょう。人材紹介における成功報酬は大体人材の年収の30パーセントですので、この年収500万円の人材が派遣会社から他社に採用されれば、150万円の成功報酬となります。求人広告との差額は50万円。もちろんその前に派遣としてもらっている報酬もありますが、シンプルに考えればそのように計算できます。この場合、もし500万ではなく300万円くらいの人材を紹介予定派遣のために採りたい、ということになれば、1名だけでは求人広告費用の方が得られる利益より高くなってしまいます。紹介予定派遣のための人材を採用する場合であれば、1回の求人広告で年収がどれくらいの人を何人採用すればペイするかということについては考えた方が良いでしょう。因みに今までご相談頂いた派遣会社様からの求人は、前者の一般派遣のための人材の方がやはり多く見受けられました。


Man working on laptop派遣会社だけにできる求人広告の賢い使い方

因みに、実は派遣会社様には有利な、賢い求人広告の使い方というものがあります。これは「応募保証」「採用保証」などがついている求人広告に限りますが、出来る限り応募や採用が難しそうな人材の募集を求人広告でかけるという一見損な方法です。実は、これは「求人」を一番の目標とせず「自社の広告」を第一の目標にした例です。派遣会社様の中には「こんな会社があると知って欲しい」という目的で、自社のPRを求人広告という形で行い「他職種も募集しているなら見てみよう」と思って自社HPを覗きに来る人材を増やすために呼び込みをする、という会社さんもあるのです。

Average sales dynamics派遣会社が今後発展するために

今、少なくとも2016年の春は、まだまだ人材不足が目立ちます。これは業界的にアニメゲーム漫画がどれも好景気だから言える事ですが、求人広告のように「長い期間務める職場」へのパスポートを求める人材はまだしも、3ヶ月からの契約でも・・・という形で派遣の会社さんを訪れる人材はそう多くはありません。どの会社さんも正社員募集をしてしまっているからです。しかし、私達はアニメゲーム漫画業界に携わる会社さんはどこも発展して欲しいと願っていますし、フリーランスの方など、1つの会社に留まらずスキルを幅広く広げたいと願っているクリエイターの方のお力にもなりたいと常に願っています。

派遣会社さんに人が溢れる!という状況は良いように見えますが、実際は「仕事不足、人余り」という、業界的にもあまり良い状況とは言えません。今の用に「仕事だらけ、人不足」という状況なのであれば、私達からは派遣人材として働く事の自由さ、楽しさ、スキルの磨き方などを発信する事で更に業界を回してゆきたいと考えています。人材が欲しいという会社さんはもちろん、共に業界を盛り上げる存在としてこれからも派遣会社さんとタッグを組んでゆければと思います!

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PROFILE

平田 悠貴 ビ・ハイア株式会社副社長

平田悠貴

ラクジョブ運営会社で2番目に偉い人で現場で1番偉い人。東京都在住。学習院大学文学部哲学科出身。ラクジョブはこの平田さんがいなかったらもっと前になくなっていたでしょう。アニメをみて、作画が良いと良く感動して泣きます。