2016.03.26
就活と花粉症。花粉症は就活の敵となり得るか?
春は転職の季節、そして・・・
今年もこの季節がやってきました。新卒の皆さんの就活解禁です。この数日の間に、リクルートスーツやベージュのトレンチコートに身を包んだ新卒の方々を何人も目にしました。勝負はこれから、という感じ。がんばって下さい。そして・・・そして何より、花粉症の季節です!!これはもう新卒とか社会人とか関係無く一部の人間を襲う悩みの種です。因みに私も花粉症です・・・。症状は人それぞれですが、鼻やら目やらをこすりながら就活のために外を歩くのはなかなか辛いものがあるのではないでしょうか。今日はそんな2つの“旬”を扱いながら、新卒の意外な就活成功法へと筆を進めてゆこうと思います。
花粉症は人によって様々な症状があり、対策も人それぞれです。鼻がむずむずする人、目が痒くなる人、鼻が詰まる人、喉が痒くなる人、喉が痛んで声が出なくなる人、などなど。このどれが症状として出てしまっても、あまり就活生としては嬉しくないでしょう。何しろ就活で必須とも言える面接は第一印象が勝負。花粉症シーズンとは言え、涙目で鼻をすすりながらガラガラの声で話すのはなかなかにハードルが高い。マスクをしながら話すのもNGでしょう。
花粉症の対策も色々言われています。私が周りの花粉症の人達に聞いて見ると、大体が薬を服用していました。ただ、どうしても服用すると眠くなったり、頭がボーッとしてしまう・・・というデメリットもあるようです。因みに私は個人的に「小青竜湯」という漢方を推します。これは鼻づまり、鼻水にしか効かないタイプですが、最も起こりやすいこの症状に対しては眠気も誘わずきっちり効く印象があります。漢方なので少しだけ高いのが玉にキズと言えばキズ。それでもここ一番という日には購入しても良いでしょう。・・・とはいえ、こういった対策についてはお医者さんに聞いた方が信憑性も高いでしょう。私が皆さんに伝えたいのは、この花粉症というものを逆手にとって就活を上手くいかせる方法です。
花粉症がもたらす就活上のメリット
花粉症がどう就活にメリットを・・・?と思うかも知れませんが、よく考えて見て下さい。あなたの周りに花粉症の人間は沢山いますか?いるのであれば、あなたがこれから受ける会社の人事採用担当者や面接官が花粉症ではない可能性はどれくらいでしょう?私が知る限り、ここ1週間に訪問した会社の9割の方は「花粉症が大変ですよねぇ」という話を開口一番してきました。私が訪れる会社の担当社様は大抵人事採用を仕事にしています。つまり、皆さんが目にする面接官である可能性はほとんど。面接官の9割は花粉症だと考えても良いでしょう。
それがどうした?と思いますか?ここで質問ですが、皆さんは面接官に対してどことなく「怖い」「得体が知れない」「何を考えているかわからない」というイメージを持っていないでしょうか。少なくとも「あの人も花粉症かも知れない同じ人間なんだよなぁ」とは思っていないでしょう。それは人事側も同じです。毎日毎日何十人もの面接をして「また全員リクルートスーツとベージュのトレンチコートか・・・」と思っています。これが「花粉症なの?僕もなんだよね」と面接官から話しかけて貰えたらどうでしょう。他の会社とは違う!という親近感が生まれませんか?本当は、人事側も学生に対してそう思っているのです。少なくとも毎回同じような人達を面接して、大変なのは人事も同じなのです。
人は「共感」で仲良くなる
残念ながら人事側から「僕も花粉症なんだよね」と言われる可能性はほとんどないでしょう。しかし皆さんから「実は私、花粉症で今日も鼻が詰まっているんです。鼻声で声が聞こえづらかったら言ってくださいね。」などと最初に軽くジャブを入れる事で、ちょっとした気遣いや人間らしさという印象を与えることは可能です。そもそも採用担当側にも花粉症がいるとしたら「ああ、私もですから大丈夫ですよ」という返事があるかもしれませんし、なかったとしても心の中で一定の距離が近づくでしょう。
このテクニックは実は営業などコミュニケーションを主体とするビジネスではよく使われる例で、「共感」と呼ばれるものです。すなはち「共通点がある人間に対しては、自然と親近感を抱く」という心理状態を利用して相手に近づくワザですね。前述したように私も花粉症ですが、取引先に行くたびに私が言わなくても「花粉症なんですよ〜!」とお客さんから言われたこともあれば、私がそう伝えたときに「僕も僕も!」と答えてくださる方は沢山いらっしゃいました。3日間で連続8名から言われたこともあります。皆、共感を求めているのです。それは人事採用担当者であっても。
どんな事も武器になる
このように、ある種欠点や不利に思えるような事でも、じつは就活で使えるものは沢山あります。テンプレやマニュアルをなぞるだけでは機械的な人間になってしまう、というのは皆さんも想像がつくでしょう。その結果が「全員黒髪、リクルートスーツ」の無個性さです。本来、人間は喜怒哀楽があるし大小さまざまな思いを持って生きています。友達を作るときに自己PRから始めるでしょうか?ちょっと弱みを見せてみたり、何か頼ってみたりという形で近づいてみたりしませんか?あなたの目の前にいる人も、またあなたと同じ人間であり、数年前にはあなたと同じように緊張していた新卒だったはずなのです。これからしばらく新卒の方には長い就活が待っているかも知れませんが、どうぞリラックスして取り組んでください。